松阪飯南森林組合 長森 悠介さん新着!!
「林業が本来持っている面白さや魅力を、後に続く人にしっかり伝えていきたいですね」
「就職活動を始める時期になって、卒業後は大学院に進学して研究を続けていきたいと考えていましたが、そう簡単ではないというのが段々わかってきて…」と述懐する長森さん。五里霧中ともいえる状況の中、たまたま手にとったのが、何もわからずに林業の世界に飛び込んだ若者を主人公とする内容で、三重県内でもロケが行われヒットした映画「WOOD JOB!〜神去なあなあ日常〜」(矢口史靖監督)の原作本『神去なあなあ日常』(三浦しをん著)でした。
それが、長森青年の運命を決定づけることになったのです。
海山林友株式会社 藤村寿さん
木を切って終わりではなく販売活動も行う。二刀流の精神で、新しい時代の林業従事者に。
三重県の南部、紀北町から尾鷲市に広がるエリアは、良質なヒノキの生産地として知られています。2016年に開催された「G7伊勢志摩サミット」では、各国首脳たちが集う会議用の円卓に尾鷲ヒノキが使われました。さらに、2017年には「尾鷲ヒノキ林業」が、日本農業遺産第1号に認定されるなど、高級材として全国的にも高い知名度を誇っています。
今回お邪魔したのは、その紀北町にある海山林友株式会社。
大紀森林組合 片岡淳也さん
大紀から「世界のチェンソーマン」を目指す。樹木医となって林業の重要性を訴え続けたい。
三重県の中勢部に位置する大紀町は、総面積の90%以上を森林が占めるという豊かな自然に恵まれた町です。近隣の大宮、紀勢、大内山の3組合が合併して設立された大紀森林組合は、令和3年に発足から30周年を迎えました。地域に存在する多くの山々の整備を行いながら森林の持つ力を引き出して、町に住む人々の住環境を支えていくという使命を果たすため、地元で生まれ育った人を中心に、20~50歳代の幅広い年齢層のスタッフが林業に従事しています。
中勢森林組合 山田史恵さん
森林がもたらせてくれる価値に注目してほしい。林業を活性化させることが環境保全につながる。
三重県津市白山町にある中勢森林組合。「森林との絆、組合員との絆を大切にし、組合員から信頼される組合であり続け、持続可能な森林資源を有効に活用する」を経営理念に掲げ、地域林業の活性化や森林整備のほか、木材の利用拡大にも取り組んでおり、国産材を使った木製品の企画・販売なども手掛けています。
中勢森林組合 西 晋矢さん
次世代型「スマート林業」を担う人材。
林業の現在・過去・未来について熱く語る 。
「僕がこの業界に入ったばかりの頃と比べても、現状が変わったのを実感します」と西さん。
現在、そして未来に向け進化していく林業の姿に、ぜひ関心を持ってほしいと切望する。
有限会社ナカイ 中川愛知さん
自分のペースで、仕事も、家庭も、趣味も…人とつながることの大切さを、林業が教えてくれた。
一つひとつ言葉を選ぶような、丁寧でわかりやすい口調で話す中川さん。実直で生真面目そうな性格が、こちらにも伝わってきます。それもそのはず、林業の仕事をする前は、愛知県内で特別支援学校の教員をはじめ、ずっと教育に関わる仕事に就いていました。自ら「いわゆる固い家柄でした」と言うほどです。
そんな中川さんが、余り似つかわしくないとも思える林業従事者になったのは、どういう経緯があったのでしょうか。人生の岐路に直面して「林業」という選択をした中川さんにその思いをお伺いしました。
沖中造林株式会社 作業班長 前田健作さん
「趣味の釣りを、思いっきり楽しんでいます!」
元警察官は、自然林を再生させて循環型社会を目指す。
周囲を山々に囲まれた三重県松阪市飯高町。良質のスギ・ヒノキの産地として知られるこの地に、沖中造林株式会社の社屋があります。
清流として名高い櫛田川の上流に広がる波瀬地区に、約1000haの社有林を持つ同社。前田さんは5年前に関東地方から移り住み、この会社に就職しました。